春の祭り ４月２４日の「かぼうさん」て何？

除魔招福の霊力「火防大薩たの話」
最勝禅院の福を呼ぶ天狗っ葉縁起

　ここ最勝院で開山吾寳宗禅師が朝お説法をしていると、熱心な老夫婦に目をとめ、何か所望かと尋ねると血脈（戒名）を受けたいという。師は明日も明後日も来なさいと試すつもりでいうと、老夫婦は毎日やってくる。
　師はその熱心な老夫婦に「周伯（しゅうはく）」「傳中（でんちゅう）」の戒名をあたえ、名を尋ねると、人でなくこの裏に住む天狗だという。驚く禅師に天狗はお礼に何か願い事があればという。
　当時寺は水が乏しく困っていたので、師は水がほしいと所望すると、天狗はたやすいことですといって帰っていった。その夜、沢から水の音が聞こえ、澄水がこんこんと湧きだしその水は今も尽きることがない。
その時天狗が置いていった宝札（ほうさつ）は今も残されている。
　最勝禅院には火防大薩た菩薩（秘佛）が安置され左右に天狗が守護し、この縁により毎年4月24日に火防尊大祈祷会が行われている。

除魔招福・火防尊霊場　妙高山 最勝禅院の由来 この最勝禅院は曹洞宗吾宝五派１４００余ｹ寺の本山で、歴史と風光の名刹です。 開祖の徳、五哲の人、門派寺１，４００余。

最勝禅院は、今より５５０余年前永亨5年（１４３３）、鎌倉の管領上杉憲清公が祖父重兼公のために鎮守ｹ島の霊地にあった真言宗西勝寺の廃寺跡を再興し、この地に大きな寺を建立しました。 　この山を妙高と名づけ金光明寺と名を改め、寺領は当村の寄付で開山、第一世吾宝宗さん禅師を招き開祖しました。 　開祖してからはすぐれた門下が数多く集まり、その中でも拈笑（ねんせう）、雲岫（うんちゅう）、南極（なんごく）、模菴（もあん）、洲菴（しゅうあん）は五哲と呼ばれ、それぞれに寺を開き、今では門下寺１４００余ヶ寺に及び、これはすべて開祖遺徳の余光よるものです。 　しかし、第３７世大鏡に至り、文政10年春不幸にも火災にあい殿堂などすべてを消失し、その後天保6年10月、３８世無學が伽藍圓備のすべてを復元いたしました。当時は七堂伽藍をもった雲水真参弁道の道場として多くの修行僧を世に送りだしました。 　その後、47世大仙に至り、昭和15年3月山火事の類焼で全伽藍を消失しましたが、第48世玄道の代の昭和29年本堂に始まり、祖堂､総門の再建が行われ今日に至っています。

	みほとけに微笑まれて
	幸せのひととき
	釈迦牟尼佛（しゃかむにぶつ）
最勝禅院の本尊である釈迦牟尼佛は西暦紀元前556年4月8日、インドいまのネパールの王子として生まれ、出家後35歳で成道（悟りを開く）され、中インドを弟子たちとともに人々に教えを説き80歳で入寂（涅槃）された。 　釈迦牟尼佛とは、釈迦族出身の聖者（ムニ）・めざめたる者・覚者の意味で、人間釈迦牟尼佛であるとともに永遠の釈迦牟尼佛なのです。 　最勝禅院の本尊は約３３�p昆首羯摩の正作と伝えられ、最勝禅院の体内釈迦牟尼佛として秘蔵されている霊佛です。 　時に俗界を離れ､心を無にみほとけに微笑まれて幸せのひとときを過ごしてください。静寂に身をゆだねる者だけが体得できる喜びなのです。

蓄財の神、病を祓う神に成就をいのる。 善財童子・賓頭盧頗羅堕（びんずるはらだ） 最勝禅院に安置されている善財童子（ぜんざいどうじ）と賓頭盧頗羅堕（びんずるはらだ）の二つの像は、 古くから最勝禅院を訪れる善人男女の守護人として親しまれ崇拝されております。
善財童子（ぜんざいどうじ）		賓頭盧頗羅堕（びんずるはらだ）
	求道の童子。 童子が生まれた時色々な珍宝が天から降ってきて蔵がいっぱいになったので善財童子といわれ、善を施せば、財を成すと厚い信奉を集めている仏さまです。		釈尊のお弟子で十六羅漢の一人。「おびんずるさん」と呼ばれ、その仏をなでて病気の平癒を祈ることから「撫で仏」として広くしられている仏さまです。

総門	太鼓橋	弁財尊天
開山塔	龍若丸五輪塔	座禅石

最勝禅院の寺宝 ・本尊釈迦牟尼佛坐像 ・開山吾寳宗さん禅師伝衣（袈裟） ・火防大薩た菩薩（秘佛）
最勝禅院年間行事 火防尊大祭　　　4月24日 大施餓鬼会法要　8月19日 開山忌法要　　　10月5･6日